LostEnd.

日常
適当に
ぶらっく
小話
±√
edit


image by cider

:: スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 | --.--.--(--) --:-- |



688 :: くりはろさん。17(?だと思う)

「そいや最近お前よく家いるよなー」
「…それがどうかしたのか」
「や、別に?むしろ有り難いし」
「こちらは迷惑だ」
「何言ってんだよ食料は持ち込みだろー?一人分多く作るだけで食費浮くんだから感謝して欲しいくらいだ」
「手土産だけで振る舞ってやっているんだ、感謝しろ」
「…つかさぁ、夜家にいるってことは、フラれた?」
「っ!」
「え、図星?」
「…違う」
「ふーん。まぁフラれてないにしろ、ほっとかれてるワケだ」
「黙れ」
「いやー今後もこの調子でいてくれてるとたかりやすくなるから都合いいなぁ」
「叩き出すぞ」
「分かった分かった、髪染めるかカツラかぶってきてやろうか?」
「帰れ!!」

スポンサーサイト
小話 | 2008.08.03(Sun) 00:15 | com(0)



681 :: くりはろさん。(たぶん)16(くらい)

「こう、カリカリっとした衣とふわふわな卵と、柔らかく味のしみた玉葱が何とも…」
「…で、用件は何だ」
「カツ丼サイコー、あの汁がたっぷりかかった熱々のごはんとか」
「だから早くしろ」
「でも俺揚げ物出来ないんだよなぁ、この豚肉は哀れただの出来合いのソースでポークソテーになるしかない」
「ならそうすればいい」
「しかし困った、六人分の肉は流石に一気に食えないわけだ。夏場だし、すぐ悪くなってゴミ箱行きか…」
「………で?」
「これあげるからカツ丼作って?」
「その気色悪い仕草は止めろ。さっさと貸せ」
「わーい!」

 

カツ丼サイコー!

小話 | 2008.08.02(Sat) 15:48 | com(0)



674 :: くりさるくん。1

「ムガさんムガさん」
「なんだ」
「なんで『煮っ転がし』なんだろな」
「…芋を煮るときに箸を使うと崩れてしまうから、鍋を傾けて芋を転がして煮汁を絡ませるからだ」
「ほほう。箸が駄目な理由が名前にも体現」
「俺も最初は知らなかった。妹が病院でお袋に聞いてきたのを又聞きしただけだ」
「妹ちゃんナイス、将来に期待」
「期待してもやらん」

小話 | 2008.07.31(Thu) 16:28 | com(0)



667 :: くりはろさん。14

手土産を手に訪問したら、案外あっさりと受け入れられた。
どうやら小学校で納涼祭とやらが開催されているらしく、長男は頼りにされてしまって駆り出されるのだとか。手土産プラスチビの子守をするという条件で、転がり込むのを許された。
納涼祭は、主に食ばかりだった。炊き込みご飯にたこ焼きイカ焼き、焼きそばに焼き鳥。因みに長男は、焼き鳥屋で汗まみれになっていた。可哀想に。
あとは幼児向けの金魚(のおもちゃ)すくいだとかくじ引きだとか、スライム作りなんてのもあった。消防車と消防士との無料記念撮影に付き合わされたあと、チビがやりたいことをやらせてから食料を買い込んで、校庭の端のコンクリートに座って食べた。手土産は家で眠ることになったようだ。
長男は片付けがあるとのことで、鍵を預かって先に家路に着いたのだ。長男の分の食料をきっちり買い込み、飲み物販売でこっそりチューハイ類も手に入れて、それらは冷蔵庫に一先ず保管してやると次はお風呂だと騒がれる。男三人は仲良く入ればいいらしいが、長女だけは思春期故か彼らとは入りたくないそうだ。普段は長男と一緒だという。かといって、一緒に入ってやるのは大問題なので、縁側で絶えず様子を気にしてやるという面倒なはめになった。
全員がさっぱり湯上がりに仕上がったのを確認し、長女の髪を乾かしてやってから床につかせる。次男に一応断りを入れてから、シャワーだけ借りた。水色のタイルに時代を感じる、シャワーだけが真新しい風呂だった。
さっぱりした頃に、ちょうど長男が帰宅してくる。どうやらだいぶこき使われたようで、風呂を使ったことに対する文句もなかった。一番驚いたのは、着ていた灰色のTシャツが余すところなく色を濃くしていたことだ。
ともあれ、かなり疲労していることに変わりはない。屋台のものを暖めておいてやるから風呂に入ってこいというと素直に頷いて廊下に消えていった。ぺたぺたという足音にさえ疲れが見える。
だいぶ長い時間が経ってから出て来た長男に、温めた炊き込みご飯と焼き鳥、たこ焼きイカ焼き焼きそばを並べて、キンキンに冷えたチューハイをコップに開けたものをだしてやる。麦茶がいいと言われたが、今日もらってきたものだからと言うとすんなり納得した。
自分も同じものを手に、お疲れ様ーなんて言って乾杯。普段から飲み物を一気飲みする癖のある長男は、風呂上がりのせいもあってか、最後まで一気に飲み干していた。つい顔が笑ってしまう。
しばらくは気付かないのか、平気な顔をして「うまいな」などと言いながら炊き込みご飯を食べていた。よほど腹が減っていたのか、見る間に平らげていく。たまに摘ませてもらいながら、こちらはちびちびチューハイからウーロンハイに切り替えて堂々と酒盛りだ。酒の匂いに気付いているだろうに、もっと飲めと勧めれば簡単にコップを空にする様子からは、普段の小舅っぷりが嘘のようだ。
試しに、未成年が酒を飲んでいいのかと聞いてみると、「良くないな」とだけ帰ってきた。あとはまたもくもくと屋台ものを平らげて、ついには摘みが切れた。台所を借りて、野菜の残りをかき集めて簡単な味付けだけして炒めたものを作って振る舞ってみる。満腹に近くともそれなりにお気に召したらしく、ちょくちょく箸をのばしていた。
よくよく観察してみると、酒に酔った頃から口数がほぼゼロだ。その頃からやけに素直に酒は飲むし、受け身な態度になるのがコイツの酔い方らしい。なんというか、変な酔い方だ。酒によって普段抑圧された欲求が表に出るというが、素直になりたいのが本音だとしたら似合わなすぎだ。一人勝手に肩を揺らしても、不愉快そうな顔すら向けられない。
こんな機会は滅多にないので、折角だから色々とつついてみた。面白い程に素直な返事を返してくるので、うっかり立ち入った話までしてしまいそうになるが我慢した。あまり深く聞きすぎると後味が悪い。
日付が変わってしばらくした頃に、うつらうつらとしてきたのでお開きにしてやることにした。片付けは引き受け、その間に歯磨きをさせる。洗い物が終わって居間に顔を出すと、お客さん用という感じのぱりっとした布団が敷かれていた。どうやら宿泊許可らしい。
廊下を覗くと、既に長男は就寝済みのようだ。挨拶は遠慮して、布団の横に置かれた寝間着代わりらしい甚平に着替える。なかなか着心地が良かった。
電気を消して布団に入ると、何だか笑えてきた。喉の奥からあふれてくる笑い声を抑えているうちに、眠りについた。

小話 | 2008.07.28(Mon) 22:59 | com(0)



652 :: くりはろさん。13

ゆらゆらとバスに揺られていると、もう立ち上がりたくなくなるのはなんでだろう。
立ちっぱなしだった足は痛むし、汗を掻いた身体はべたべたして気持ち悪い。早く帰りたいのに、そんな日に限ってバスは各駅停車だ。ぼんやりと窓の外を眺めると、疲れ切った自分の顔が映る。
調不良か疲労からか、胸の奥辺りがしくしく痛む。空腹が限界なせいもあるだろうが、家についたらまずは風呂だ。先に食事をしたら、そのままばったりと倒れ込みかねない。明日も朝から出るのだから、シャワーだけでも浴びておかねば。
疲れから瞼は半開きになるし、溜め息も深くなる。もう何度目だろうか、数える気にもならない。
ああ、明日は終わったら、奴の家に押し掛けてやろう。手土産をぶら下げて、ご相伴に預かってやろう。酒もこっそり飲ませてやれば、なし崩しに泊まって朝飯も手に入るかもしれない。
バスが着いた。さぁ、まずは帰ろう。

小話 | 2008.07.25(Fri) 22:01 | com(0)



prev new



/
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。